妖怪大魔王・コバ法王の日記

NPO法人GRA代表、妖怪:小林が書く、オートバイや人生、社会や文化など、日頃思っている事です

タイヤ交換時は、“ 整体 ” に最適な機会だ

『 左曲りのダンディの悩み 』

知り合いのライダーからよく聞く言葉がある。
「 左コーナーは気持ち良く走れるけど、右はちょっと怖い 」
高速道路やワイディングロードなどで、左コーナーだと気持ちよくバンクも出来て気持ち良く走れるけど、右コーナーは 左コーナーの様に走れないという事だ。

・・で、色んな原因説も流れている。
〇 日本は左側通行だから、右は対向車がいるから
〇 右側にアクセルがあるので、右コーナーと左では、右手の角度が違うから
〇 人間の心臓は左側にあるから

自分のだけではなく、たくさんの人のオートバイを触ってきた経験から言えば、原因説のほとんどは間違っている。
人間(ライダー)の責任でも、交通法規でも、臓器でもなく、オートバイの責任だ。

オートバイが歪んでいたり、車体にストレスが溜まっているからだ。
本当だったら、左右対称になっていなくちゃいけないのに、メーカーが作る時や販売店が整備する時に、きちんと歪みを取ってストレスも取る  “ 整体 ” 作業していないからだ。
実際に、“ 整体 ” をしてあげると、オートバイは気持ち良く走るのだ。 

f:id:youkaidaimaou:20181221010404j:plain


『 タイヤ交換時は、整体に最適な時 』

トラ君のタイヤ交換の時が来た。
じっくりと可愛がってやれる楽しい時だ。
普段は手の入り難い所まで磨けて、給脂が必要な所はしっかりと可愛がり、一つひとつ最適トルクで組み上げてやる楽しさもあるけど、やっぱり欠かせないのが “ 整体 ” だ。
 

f:id:youkaidaimaou:20181221010708j:plain

 
フロントフォークの整体(整列取りとストレス取り)は普段からマメにやっているけど、前後タイヤの整体(整列取り)はこの機会が外せない。
“ 左曲り ” 症候群のオートバイの殆どは フロントフォークのゆがみ(ねじれ)が原因だけど、前後タイヤの整体(整列取り)も無視できないからだ。

実際、ほとんどのオートバイの前後タイヤの整列は取れていない。
それも、ほとんどの場合は リアタイヤ が “ 右 ” 側に向いている。
エンジンからの駆動力が、チェーンを通じて リアホイール の左側にある ドリブンスプロケット(歯車)を前方に引っ張ってしまうからだ。

チェーン調整用の為に、左右のスイングアームにある 目盛に合わせたって正確にできない。 リアホイールのアクスルシャフトで コンマ mm レベルの狂いで オートバイの動きは変わるのに、スイングアーム は そんな制度では作られていない。
チェーン引きのボルトの長さを ノギス で測っている人もいるけど、同じ理由で気休めでしかない。
  

f:id:youkaidaimaou:20181221010502j:plain


『 前後タイヤの整列取り 』

一度、実際にやってみれば分かると思うけど、特別サービスで やり方を図解した。
僕が発案して専売特許(?)の “ 妖怪棒 ” を 2セットを使う、“ 実用新案特許 ” 並みの方法だ。(?)
 

f:id:youkaidaimaou:20181221013431j:plain

   
前と後のタイヤの中心線(センター)は、一本に重なるようになっているのが本当だ。
でも、ほとんどのオートバイは リア タイヤが 曲がっているのだ。
その曲がりは、“ 妖怪棒 ” などの ゲージ を使えば簡単に調整できるのだ。

f:id:youkaidaimaou:20181221013718j:plain

 
前後のタイヤに、1m と 2m の “ 妖怪棒 ” を2本ずつ 、ゴムロープ 等を使って 前後タイヤの側面に固定して、それぞれ 車体の左右で、前後の “ 妖怪棒 ” の 隙間(間隔)が同じになるようにするだけだ。
  

f:id:youkaidaimaou:20181221013757j:plain

 f:id:youkaidaimaou:20181221013846j:plain

f:id:youkaidaimaou:20181221013913j:plain



※ 前回の教訓 ※
例え、整体をきちんと取った後でも、定期的に確認作業は必要だ !